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目に焼き付いた八重樫東の「熱い戦い」は感動の一言でした。

4月にこのカードが決まってから、僕はずっとこの試合開始のゴングが鳴るのを楽しみにしていました。

ボクシングWBCフライ級タイトルマッチ、チャンピオン八重樫東の4度目の防衛戦。

今回、八重樫東が選んだその相手は挑戦者とは名ばかり、すでにWBAミニマム級、そしてWBAライトフライ級をすでに制し、その戦績はアマチュア87戦全勝、そしてプロ39戦全勝33KO、多くのチャンピオンやランカ―が対戦を避けていると言われているニカラグアの生んだ”超怪物”、あのローマン・ゴンザレスだったからです。

多くの人達が無謀と言う中で、敢えて「ボクサーは強い相手と戦うのが使命」という信念のもと、辛く厳しい道を選んで進んで行く八重樫東と言う男の姿は一人の人間として、男として尊敬し、羨望のまなざしで彼を見ていました。

あのゴンザレス相手にどんな作戦で行くのだろうか・・・

期待と不安を胸にブラウン管を通して、試合開始のゴングを聞きました。

1R目はお互い様子見と言った感じで、互角の立ち上がり。

しかし2R以降、早速ゴンザレスは重心を前方にシフトし、すり足でいつもの様にプレッシャーをかけながら、前に出て攻勢に転じてきた時には「いよいよ、来たか・・・」と観ている僕まで一気に弱気になる中、ところが八重樫もまた同じく前に出つつ、あのとんでもない強打を誇るゴンザレスと打ち合いを選択

「大丈夫か?」と冷や冷やしながら観ていましたが、嫌な予感が3Rに早くも的中。

コンビネーションブローにタイミング良く左を合わせられ、痛恨のダウン。

タイミングで倒されたパンチとはいえ、ポイントや試合の流れから言えば痛いダウンでしたね

それから打ち合いは更に激しさを増し、お互いに打たれたら、打ち返す!!と言ったまさに意地と意地とがぶつかり合いといった展開が続く

しかしそんな中、徐々にゴンザレスの的確かつ無慈悲な強打が八重樫を確実にとらえる場面が増え、徐々に八重樫の顔面が腫れ上がっていきました。

しかし、それでも八重樫は決して引かず、前に出て手を出し続け、途中にはあのゴンザレスを下がらせる場面もあり、本当にその姿には胸を熱くさせられました。

あのゴンザレスの強打をあれだけ受け、効いていない訳がない、そんな中であれだけ手を出し続けて苦しくない訳がない。

それでも倒れず、戦い続けられるのは何故なのだろうか・・・?

そんな事を考えながら、只々、祈るような気持ちで試合を観続けていました

しかし8Rが終わった時点でのジャッジの採点は無情にも圧倒的な点差でゴンザレスがリードし、もはやポイントで勝つ事は不可能な状況。

しかもそんな状況にも関わらず、ゴンザレスは八重樫を仕留めるため、更に攻勢を強めてきました

リードブローから始まる上下、縦横に多彩なコンビネーションに加え、あのガードを割る様に入り、突き刺さる強烈なアッパー、もはや一方的な展開になりつつある中、それでも必死に手を出し、必死に食らいつく八重樫のその姿は「勇猛果敢」という言葉そのものでしたね

しかし9R、ゴンザレスのアッパーからの左ストレートを受け、尻餅を付き2度目のダウンを喫した八重樫にレフリーが抱きつき、試合が終了。

残念ながら奇跡を起こす事は出来ず、高らかとゴンザレスの腕が上げられ、八重樫の死闘は幕を閉じました

ただ、のちにこの試合の記事をインターネットで読んだところ、試合後に「東コール」が起き、拍手がしばらく鳴りやまなかったそうです。

そして八重樫さんは素直にゴンザレスの勝利、強さを称え、同じくゴンザレスもまた「八重樫は今まで戦った相手の中で1番強かった。」と八重樫さんの健闘を称えています

ボクシングは勝つか負けるか、勝負事である限り、結果は求められるものではあるのですが、今回の試合に関して言えば、それを超越したものが確実にあったのだと僕は思いました。

強い者同士がお互いの力を尽し、全力で戦うと言うボクシング、いや格闘技と言うものの本質のど真ん中を貫いた、まさにそういった試合でした。

今回、八重樫さんは敗れたとは言えど、誰からも認められている強者と勇敢に戦い、結果はどうであれ、「漢の中の漢」確実に男を上げたと思います

本当に良い試合を観る事が出来ました、そして感動させて頂きました

心から二人の選手にありがとうと言いたいです。

ちなみにこの試合後、ゴンザレスはこの日に同じく行われた試合でWBCライトフライ級の王座を初防衛し、次戦以降にフライ級への転向が考えられる井上尚弥の名前を上げたそうですし、井上もジムの先輩でもある八重樫さんの借りを返したいと発言していたとの事ですから、この試合の実現はまたボクシングファンとしてはたまらないカードになりますよね

無敗の最強チャンピオンと日本が誇る最高の天才ボクサーとの一戦。

今からワクワクしてしまいますな

最後にこんな歴史的名試合に水を差す様な残念なミスをフジテレビはやっていたそうですね

僕は幸運にも気付かなかったのですが(それだけ試合の方に釘付けだったのでしょう)、白熱する八重樫戦のまさにその最中、その結果をテロップで流してしまっていたそうですな

これはまさに「アホか?」としか言えない程にあきれてしまいましたね

第一、今回もボクシングは録画でのものが放送されたから、こういった事が起こったのだと思いますし、以前にも同じ様な事を書きましたが、敢えてもう一度同じ事を言いたいと思います。

サッカーの試合が重なったのでこうなったのでしょうが(もちろんサッカー自体に罪はありません)、スポーツ中継と言うものは何と言っても生中継である事が一番!!

しかも今回はボクシングファン待望の歴史的な一戦。

もう「やる気がないなら、放送権どこかに譲れよ!!」といちボクシングファンとして心から言いたいです

しかも、その中継の最中、その試合の結果まで流すなんて愚かの極み。

本当にフジテレビにしても、TBSにしてもボクシング中継やその取り組み方については、失望させられる事ばかり・・・

本当に勘弁して欲しいですね

西大宮カイロHP http://members3.jcom.home.ne.jp/nishi-omiya-chiro/

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